2022/08/21 15:36
こんにちはトモです。
「好きな映画Vol.1」です。淡々と僕の好きな映画について語っていこうと思います。
今回紹介するのは、2013年公開の「アバウトタイム 愛おしい時間について」という映画です。
日本でもめちゃくちゃ人気ある映画ですし、知ってる方も多いのじゃないでしょうか。
どんな物語かといいますと、一言で表すならば「SFラブストーリー」ですね。
主人公のティムは、21歳になった時、突然父親から「この一族の男には、タイムトラベルの能力がある」と聞かされます。
しかもそのタイムトラベルの手段が、自室のクローゼットの中に入って念じるだけだと。
念じて扉を開けば、そこから過去に戻っているという、まぁ非現実的でファンタジーな設定なんです。
「ただし自分の過去に行くことしかできない。金儲けではなく、理想の人生を送るために能力を使いなさい」
そう忠告されたトムは、今まであまり上手くいかなかった恋愛のために使おうと思うわけです。
それからいい女性と巡り合っては上手く立ち振る舞えないたびに、時間を巻き戻してはやり直しを図るんですが、なかなかうまくいきません。
そしてロンドンに出て弁護士として働き始めたティムは、ある日友人と一緒に「暗闇」を売り物にするレストランを訪れます。
そこで出版社で働くメアリーと出逢い、互いの姿が見えない中でも会話は弾みます。
そして店外で改めてメアリーの姿を見たティムは一目ぼれをし、そこから彼女と絶対に結ばれるために、タイムトラベルを駆使しながら人生をやり直していく・・・
そんな話でございます。
いやぁ、いい映画ですよ本当に。
まだ観たことない方はあまりにも勿体ないです。この映画観て悪い評価書いてる人見たことないですもん。
設定がどうしてもファンタジーで若干ぶっとんでるので、そういうのが苦手な方は敬遠しがちかもしれないですが、でもこの映画を観て学ばされることはたくさんあります。
誰しもが思うことじゃないですか。「あの時までに時間を巻き戻せたらなぁ…」って。
そんな夢みたいな能力が手に入ったら、人によって用途は様々でしょうが、誰しもが自分の人生をより良くするために行動するはずですよね。
でも結局この映画が伝えたいメッセージは、
「人生はやり直しがきかないからこそ、儚くて美しいんだ」ということ。
もしも納得がいくまで何度も時間を巻き戻せたら、刹那的で特別な瞬間の価値が失われ、人は「今を生きる」ことに執着できなくなるんですよね。
「結果オーライ」という言葉がありますが、最初はマイナスに思えた出来事でも、後から振り返ってみれば逆に自分にとっては大きなプラスに転じたってこと、よくありますよね。
しかしタイムトラベルが可能な世界なら、きっとそういう経験もすべて失われてしまいます。
仮にやり直しが何度もきいても、求める「成功」のハードルがどんどんどんどん上がっていき、最終的には何を達成しても満たされない人生になってしまうのではないでしょうか。
人って強欲な生き物ですからね。
まぁそれでも、一度くらいどこかのタイミングでタイムトラベルを使えたらなぁ…と思ってしまいますけどね(笑)
そしてこの映画、ラブストーリーの要素だけでなく、重厚な家族愛も描かれています。
ティムとお父さんの親子としての絆に、普通に最後は少し泣いてしまいました。
そして最後に一つどうしても語らせていただきたいのが、この映画のパッケージについてなんですよね。
こちらのパッケージ写真、すごく綺麗で印象的ですよね。
僕がこの映画を初めて観たのが、まだピチピチの大学生だった20歳くらいの頃でした。
今でこそNetflixとかで映画もたくさん観ますけど、どちらかというと僕は今でもビデオ屋さんにいってDVDをレンタルする方が好きなんですよね。
あの大量に映画のDVDに囲まれてる空間が幸せなんです。
そしてその日も、何か映画を借りて観ようと思って店内を物色してました。
そんな時、この「アバウトタイム」のパッケージがパンッと目に弾けて映ったんですよね。
これはティムとメアリーの二人の結婚式で、突然雨が降ってきた瞬間の1シーンなんです(プチネタバレすみません)。
個人的にこのメアリー役のレイチェル・マクアダムスの表情が特に印象的なんですよね。
レイチェルって本当に愛嬌があってすごく可愛い僕も大好きな女優さんなんですが、このパッケージのシーンの顔って、決して彼女にとって「ベスト」な綺麗さではないと思うんです。
でもなんかすごく良いじゃないですか、本当に心の底から幸せそうで。
何も飾っていなくて、思わず見てる自分まで微笑んでしまいそうになる、そんな幸福感に満ち溢れてる綺麗な一瞬を切り取ってるなぁと思うんです。
基本的に映画のパッケージって、映画のシーンとは関係なしにパッケージ用に作成されてるものがほとんどなんですよね。
でもこの「アバウトタイム」は、映画の1シーンから、本当に美しくて刹那的な「一瞬」を切り抜いて、そのままパッケージとしているわけです。
もしかしたらそうした背景にも、この映画の掲げるテーマ性が含まれてるのかもしれないですね。
そんな話でした。
読んでくれた方ありがとうございました。
とりあえずこれを読んだあなたは、今すぐ「アバウトタイム」、観ましょう。よろ。