2022/10/24 22:49

こんにちは。


今回は好きな映画について語ろうと思います。




それがこちらの映画になります。






タイトルは「ブレアウィッチプロジェクト」。



1999年公開のアメリカ映画となります。


ジャンルはもうそのパッケージから分かる通り、家族愛を朗らかに描いたハッピーヒューマンドラマ映画です。嘘です。ホラー映画です。


この映画すごいのがですね、制作費がわずか6万ドルという超低予算だったにもかかわらず、全米興行収入が1億4000万ドル、全世界興行収入が2億4050万ドルに達した「ハイパーコスパ映画」だったんですね。



そんな映画の内容といたしましては、


「魔女の伝説が代々言い伝えられてる森に、学生3人がビデオカメラを持って潜入し、消息不明に。一年後、彼らの撮影したスチルが発見され、そのビデオ映像をそのまま編集し映像化した」


というものです。



映画の宣伝は、「この映画の内容はすべて真実だ」という広告のもと行われてたみたいですが、もちろんすべて脚本です。



脚本ではあるのですが、POV映画("Point Of View"の略称で、撮影しているカメラマン視点、主人公目線で物語が進んでいくタイプの映画)なので、とにかく「リアル」なんですよね。



映画を観ている人からすれば、まるでその物語を主人公と同じ立場で体感しているように感じられるんです。



今でこそこういうPOV系の映画って、特にホラー映画を中心に増えましたが、当時としてはすごく画期的だったんですよね。


諸説あるのですが、POV映画の先駆者となったのがこの「ブレアウィッチプロジェクト」だと言われてます。




僕はPOV映画が大好きで今までたくさん観てきましたが、やっぱりこの映画が、POVならではの独特のリアルさや緊張感を巧みに利用して、ホラーとしての「恐怖」を最も生々しく表現できてたと思いますね。


まさに「原点にして頂点」ですよ。


ホラー映画マニアの僕ですが、この作品が一番好きです。DVDも買いました。




ただですね、意外とネットだと評判が良くないんですよ。




「結局なんだったの?」「意味が分からない」



そんなレビューで埋め尽くされてたりするんですよね。




言いたいことも分かるんですよ。確かに元々は世界からすごく評価された映画ですし、そこでハードルをずいぶんと上げられてしまった分、いざ観てみると


「なんだこれ?」


となってしまう気持ちは。



でもですね、僕はホラー映画に分かりやすい結末やオチは、どちらかと言えば要らないんじゃないかなと思ってるタイプなんです。




以前、「最近観た映画Vol.2」でも同じこと書いたんですが、人って正体が分からないモノに恐怖を抱きやすいと思うんですよね。



「分からない、知らない」


そんな状況が続けば続くほど、どうするべきか分からないゆえに、段々と冷静さを欠いていくと思うんです。




こうした恐怖までの過程って、一番人間臭くて誰にでも経験あることじゃないですか。



この映画はPOVをこれでもかと活かしながら、観ている人がみな自身を登場人物に投影できるよう、ストーリーでその過程を存分にリアリティ持って描いています。



正直、POVじゃなかったら、自分も全くこの映画を評価はしていなかったと思います。



でもほんと怖いですよこの映画は。POVだからこその「本物感」がすごいです。


ちなみに主演の3人のそれぞれのギャラは、わずか1000ドルだったそうです。

予想外の大ヒットに追加で報酬が支払われるかと期待していたみたいですが、代わりにフルーツバスケットが送られてきたとか。



ぜひ気になった方は、一度ご視聴あれ。よかったらDVD貸しますよ(一泊税込み370円)。




ではまた!